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2017年2月19日 (日)

身体の機能と意識の幸せな関わり

本日開催した動作術の会@門前仲町、テーマ「シリーズ〈俯瞰する意識〉 ─ 筋肉の伸張反射をコントロールする」ですが、筋肉の伸長反射とか等尺性収縮とかの怪しい言葉に集まっていただいた方々、ありがとうございます。

このテーマは動作術の3つの原則である、

「重心を保つ 形を保つ 力を保つ」

そのものの稽古だ。

等尺性収縮による腱に蓄積されるエネルギーを使う稽古なのだが、そのポイントは収縮した筋肉をいかに緩めるか、にある。

今回はそのためのアイデアをいくつか提示して稽古した。

筋肉を緩めるといえば、一番わかりやすいのは息を吐くことだ。

あとは形を保った上でどう力を加えるか、ということで一般的には押したり引いたりを、そうされないように耐えてもらうこと。

一人稽古の場合は、形を保ったまま壁に寄りかかる、というのもいい。

例えば壁に向かってもたれかかる体を拳で支える「斜め拳立て」。前腕に体重をかけてふぅーと息を吐くと、瞬間体が壁から離れるのでそのまま腕を伸ばして体を壁から離す。

体が一気に壁から離れて立位になる程の反射は起きないので、反射をきっかけに腕で押して立位になる。それでも力でするより、断然楽に行える。

背中から壁に倒れてもたれかかり、同様に息を吐くと、おへその裏側あたりが一瞬前に出る。これも壁から離れて立ち姿勢になるほどの反射は起こらないが、一瞬の動きをきっかけにもたれた姿勢から立位へと移動すると楽に動ける。

このように重量や抵抗を使って等尺性収縮の状態を作り、息を吐く、片足を浮かせる、など収縮が緩む工夫をすると伸長されて蓄積された腱のエネルギーが解放されて、大きな力が発生する。

これらはそうなるように姿勢を整えることは意識的に行えるが、反射そのものに意識は介入させることはできまない。ここはきちんと観察者になることを学ぶしかない。

また実際に反射によって自分の体が動いたり、相手が崩れたりしても、どんな風に筋肉が働いたか実感しようとするとうまくいかない。

実感した時には反射はない。意識は姿勢などの環境づくりと、筋収縮が緩むきっかけを与えるだけで、その過程を意識することはできない。反射とは無意識の領域にあるからだ。

意識は「このようなことをしたら、こんなことが起こった」と知ることしかできず、またそれでいい。

伸長反射の活用はシステムのスイッチを押すようなもので、過程を追う必要はないし、しようとしてもできないと覚悟しなくてはならない。

なんでも知りたがる人間にとっては難しい稽古である。しかしそのようにすると体はスラスラと動き出す。

対人の稽古はプレッシャーがあるので、そのような意識状態になるのはさらに難しいが、それがある程度コントロールできるようになれば、一人で動くことが驚くほど楽になる。

対人でコントロールすることと比べれば、自分一人のコントロールは本当に楽なのだ。

こう考えると対人の稽古は、一人で動くことの質を高めるために行うのかもしれない。人を崩したり倒したりすることはそのための過程に過ぎないと思えてくる。

こうした稽古からは身体の機能と意識の幸せな関わり方を学ぶことができる。

そして現代はいかに意識によって身体が傷つけられているかも知ることができる。

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