「動作術の会」発足にあたって
2014年9月1日から「半身動作研究会」の活動名称を「動作術の会」に変更しました。
わたしが松聲館・武術稽古研究会の甲野善紀先生に出会ったのが、1979年。
2003年、甲野先生が「武術稽古研究会」を解散され、それを機に2004年から「半身動作研究会」として武術の動きを研究してきました。
2008年に長年メールでのやり取りをしていた、構造動作トレーニングの中村考宏先生のセミナーを東京で開催するようになり、技以前の動きの基本を学ぶようになりました。
それはノロノロとした理解でしたが、少しずつ技の成立する仕組みがわかるようになり、自分の技の質も変わっていきました。
振り返ってみると「半身動作研究会」の名称で活動を開始したのは、中村先生とメールのみで意見のやり取りをしていた頃でした。
「半身動作」は「ナンバ動作」を言い換えたものです。
「ナンバ」ということばがあまりにも多様な解釈を生んでいるため、自分流の名称を作ったのです。
(ナンバについては「ナンバ考」、「ナンバの『姿勢』『動作』」 を参照してください。)
「半身動作」は左右半身をそれぞれひとまとまりの単位として動く、ということだったのですが、稽古が進むうちに、わたしの動きのどこが半身動作なのか明確に説明できなくなってきました。
わたしにとっての「ナンバ動作」は、人間のより根源的な動作であり、わざわざ「ナンバ」とか「半身動作」という名称を持ち出すと、かえって動作をエキセントリックなものにしてしまい、役に立たなくなってしまうのです。
その感覚をより深めてくれたのが構造動作トレーニングの実践でした。
わたしが理解したのは「ナンバ」は人間の自然な基礎動作でしかなく、それを実際の動作の中で活かすことで、より滑らかな「本来の動き」を実現することができる、ということでした。
日常動作も武術もスポーツも、その「本来の動き」を基礎として行なうことで、より良い動作となっていきます。
「本来の動き」といっても、それは「普通の動作」です。普通の質を高めていくのが「動作術」であり、そのための鍛錬をしていくのが「動作術の会」です。
「普通の動作」であるにも関わらず、学び直さなくてはならないところに人間の面白さがあるとわたしは思っています。
今後も「半身動作研究会」は活動母体として残し、実際の活動として、わたしの稽古会を「動作術の会」、外部講師を招いての講習会を「技アリ企画」ということで展開していきますので、どうかよろしくお願いします。
2014年9月1日
動作術の会 中島章夫
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